映画「メリーに首ったけ」(原題「There's Somthing About Mary」)は、1998年にアメリカで公開されたロマンチック・コメディ映画です。日本では、1999年に公開されました。ファレリー兄弟が監督の映画です。
あらすじ。
美人でセクシー、頭が良くて、そして何よりも優しいメリー(キャメロン・ディアス)に、みんな首ったけになる。そんなメリーに、学生のころから恋心を抱いていた男がテッド(ベン・スティラー)。彼は、学生の頃に学校の憧れの的だったメリーに誘われてプロム・パーティー(ダンス・パーティー)に行けることになったのだが、マヌケなアクシデントで結局行けなかった。それから13年経ったが、テッドは彼女のことが忘れられず、現在も恋心を患っていた。そんなメリーの近況を知りたいと思ったテッドは、親友のドム(クリス・エリオット)の勧めに従って、胡散臭い探偵ヒーリー(マット・ディロン)を雇って彼女の近況を調べることにしたのだが、このヒーリーもメリーに一目惚れしてしまい、あろうことか依頼人のテッドに対して、嘘の報告をしてしまう…。メリーに夢中になった男達が繰り広げる、ドタバタラブコメディー。
評価・評論
この映画は面白い!コメディには、下品なものもあり、決して上品な映画ではないが、そんなことは気にならないほど、しっかりした映画に仕上がっている。テッドの学生の頃の回想シーンでのアクシデントには、共感(?)する男性も多いのではないだろうか。また、メリーのハートを射止めるため、汚い手を使う男やストーカー等がさまざまな手を使ってメリーに近づこうとしているのを見ると純粋に笑えるし、物語の終盤では、これらの男がさまざまな意外性を見せ、見ている人を驚かす。
ファレリー監督の映画の特徴として、この作品にも知的障害者が登場するし、また精神的に病的な登場人物もいる。ファレリー監督の作品では、そういった障害を持つ人たちも一個の人間として捉え、むしろ障害が単なるハンディキャップだ、という観点で物語は綴られている。よくありがちな、健常者と障害者を区別するような観点ではない。だから、障害者といっても、性格が悪い人もいれば、性格が良い人もいる。そして、一見普通そうに見えても、精神的に病的な人も登場する。この映画は、そういった人達が織りなす、滑稽で笑える人間模様を明るくポジティブな演出で表現しており、鑑賞後に嫌な感情を残さない。純粋にエンターテイメントであり、また世の中に色んな人間がいてもいいんだ、という広い心を感じることができる(ま、そんなことは感じる必要はなく、純粋に楽しめればいいと思う)。
私の評価では、5段階評価(5が最高、1が最低)で、5の評価です。
広告